緑のアラカルト


バレンシア科アシミナ属 落葉高木 果樹
木になるカスタードクリーム、幻の果樹、魅惑の果実などと言われるほど魅惑の珍果。
原産地は北アメリカ南西部で同地域には、約8種が自生。
バレンシア科の植物の中で、唯一の温帯果実です。

日本には明治27~28年頃小石川植物園に植えられたのが最初です。
その後明治38年頃京都農事試験場でも栽培されたと言われています。
病中害に強く・無農薬で楽に栽培でき、果実が楽しめ、秋の紅葉が美しく庭木向きである為開拓者の庭先に植えられ各地に普及した様です。
トロピカルな芳香と、ねっとりとしたカスタードクリームの様な味が、昭和の初期に珍果としてブームになったそうです。ただ果樹園での栽培は見られませんでした。



樹高3m~10mの落葉高木で実生の1~2年の成長は緩慢ですが、その後旺盛となり5~6年で結果し始めます。
12年~13年で盛果樹齢となります。根が直根(ごぼう根)で移植を嫌います。耐寒性が強く日本のほとんどの地方で栽培が可能です。
花は葉が出る前に幹から直接下向きに咲き、最初は緑色をしていますが、やがてチョコレート色に変わり、花時期は4月ごろです。
果実は、10cm~15cmの楕円形をし、アケビに似ています。そんなところから別名『アケビガキ』と言われています。
収穫時期は早いものは8月末で、11月頃までです。


黄色・橙色に熟すとひとりでに落下します、その時が食べ頃、独特な香りと味を楽しめます。またポポーは、追熟するので緑色で収穫し、2~3日して黄色く熟してから食べます。ただ、種子はしっかりした物が入っています。栄養の価も高く、ダイエット食品としての利用価値が高いようです。

食品のPH値は殆どが酸性で果実においても全般にPH値は低いそうですが、ポポーのPH値は6~7と高いそうです。

現在では手に入り難いですがハーブ園・果樹園等で扱っている所もあるようです。
但し、完売等が多いようです又、果実の申しこみは8月頃からの予約のようです。
苗は葉の落ちた12月~3月に移植します、こちらも完売等多いようです。
インターネットで探して食べるか・苗から育てるか試してみては。